株式会社イイコ代表横山です。
2022年4月創業25周年を迎えました。

恵比寿【中村玄】がこの地で創業して25年。
会社勤めは自分には向いていないからなんでもいいから独立したい！
でも何をしていいかわからない。
自分の得意分野が何なのかもわからないし、でも外食大好き！お酒大好き！という理由だけで貯金を全部投じて借金して全く未経験な飲食業に飛び込んでから25年経ってしまいました。

○周年とかってあまり興味ないので20年までは気にしたこともなかったのですが、20年経った頃「もしかして私わりと頑張ったかも？」と感じるようになり、こうなったら25周年目指してみようなかぁくらいな軽い気持ちでした。
そしてその3年後に未曾有のコロナショックが始まり、その時改めて商売を長く続けていくことの大切さを再認識し、とにかく25周年どころか次世代へ継承していくことを真剣に考えるようになりました。
25周年を迎えた今、まだまだ問題は山積みですが少しずつ前進しているような気がします。

【中村玄】は1997年4月【201号室】という店名で開業しました。
マンションの2階だったので店名はそのまま。
看板も出さず、メニューに価格は表記せず、メディアには一切出ず、当時はSNSもなかったので本当に口コミだけでお客様との信頼関係のみで成り立っていた店です。
最初の1年間は365日休まないと決めて毎日店に立ち続け、自分の直感だけで【201号室】を気に入ってくれそうな方だけに店の前で声をかけて誘導するという今では考えられない手法で集客していました。
それでも当時の経験は25年経った今も大変役立っているし、私の飲食人生の原点です。

ただ順風満帆というわけではなく、やめたいと思ったことは何度もあったのですが、やめるんだったらやめる前になんかやってみよう精神が功を講じて生き残ってきました。
この25年間で10店舗オープンしてそのうち立ち退きや定期契約や売上不振などで6店舗撤退しましたが、創業第一号のこの店が残っていることが何よりも幸せです。
やはり長く続けるということは自己満足であっても悪いことではないし、思い入れが違うものですね。

創業から20年間はとても苦しく長い日々でした。
「苦しい」というのはマイナスな言葉のように思われがちですが、仕事とは少なからず苦しいことは伴ってくるものだと思っています。
苦しさを楽しさや達成感に変えるために我々は努力を重ねるのではないかと。
だから楽しいことばかりじゃなくて苦しさがある方が豊かな人生を送れるのではないでしょうか。
そして最近やっと全てが楽しいと感じられる域に達してきたような気がします。

さて、2年後の4月には弊社イイコの設立25周年を迎えます。
まずはそれまで頑張ろう！
これからの2年間を戦えばその時にまた新たな目標ができるのではないかと。
この25年間【中村玄】にご来店いただいた皆様には心より感謝申し上げます。
最近では創業当時いらしていただいていたお客様のお子様の年代がご来店いただいている状況です。
 
なんだかんだ私は飲食店が大好きだからこの仕事を続けてこれたんだと思っています。
今後ともよろしくお願いいたします。

株式会社イイコ
代表取締役　横山貴子